本音と建前

よく「ヤツはキレイ事を言っているだけだ。本当は悪いヤツだ」というような言い方をする方がいます。

実際、立派なことをおっしゃっている方が必ずしも人格者だというわけではありません。「人のためと言っているけど、自分のことしか考えていないじゃん」とツッコミを入れたくなる方々もたくさんいます。

「誰かのため」と言われるのが死ぬほどイヤなのは、ツッコミ体質なので自分にもツッコみまくってしまって自己嫌悪に陥るからです。だから、私は「私のためにやる。それでメリットを得る人間もいるかもしれないが、あくまでそれは私のためにやったことから生まれた副産物だ」と思うことしかしないことにしています。ひねくれ者だと叩かれるのですが、自分がかわいいので楽しく生きる方向で。

 

 ただ、「建前だけでもキレイなことを言えないよりはマシ」と思っています。

 

「建前が嫌い」という方は「その裏側にあるドス黒いもの」を嫌っているのだと思います。でも、人間、誰にでもドス黒い部分はあります。ない方は人間ではありません。

そのドス黒い部分を表に出さない人間にキレイごとを言っている、偽善者だと責める方々もいます。「お、同士!」と仲間意識を感じるのですが、行き過ぎて全部を否定するのはどうかなと思います。

自分をかわいがる利己主義人間なら自分が得するように最善の選択を心がけたいものです。だから、とりあえず「言葉どおりに裏側はないことにしておく」です。そうすれば楽しく過ごせますし、他人が建前でいいことをした恩恵も自分のものになります。

 

 また、自分もすべてをストレートに正直に出すのが必ずしもいいとは限りません。「嫌いだ」・「憎い」とか悪意をぶつけられて気持ちいい人間はあまりいません。ついでにたとえ本当のことだとしても、「貴方は間違っている」と正面切って言われて嬉しいという人間もあまりいません。私自身、正直言うと、ためになったと思うことでも、その時は「ムカツク」です。

 (「いじめられるの大好きです。こういうシチュエーションでお願いします」と熱いリクエストをくださる一部訪問者様へ。「いつも訪問してくださってありがとうございます。静かに自分で想像して楽しんでくださいね☆ でも、私に送らないでください。小心者なので私って女王様っぽいの?とビクビクしちゃって書きにくくなるので」←どういう見方をしてくださってもいらしていただける方々は大歓迎です)

 

「無礼講」という言葉があります。「無礼講」は間に受けてはいけないというのが社会人の常識とよく言われています。実際、無礼講だと言っていたので本音を言ったら後でヒドイ目にあった。もう信じられない。というケースもしばしばあるようです。

私自身は「無礼講」は必要だと思います。建前だけでやっていたらいつまでも建前だけの仲です。腹を割って話さないと本当の交流はできません。あまり溜め込みすぎると爆発しますし。

ただ、相手の感情にも配慮した上でというバランス感覚が求められるのではないかと思います。

 

 男女関係も同じです。

 

特に女性に言っておきたいと思います。ネット上ではまるっきり下心なしに優しくしてくれる男性はまずいません。多かれ少なかれ欲望はあるものです。まるっきりなかったら生物としてオシマイです。

その上でどうするかを選択してください。

 

現実生活では様々な利害関係が絡んできますが、ネットではそういうしがらみがまずありません。純粋に男女関係無しのボランティアをやっている方々もいますけど、本当に稀です。

個人的には草の根的にネチケットを広げている方々で一番多いのは、ネットナンパ師の流れを継いでいる方々ではないかという気がしています。私が出会った「師匠」の多くも「初心者女性を援助して、ナンパの機会を増やす」という草の根的な流れを継いでいるようでした。彼らの中には初心者女性を減らしそうな人物にも注意を促す方々もいます。目的を追求するといきつくところは・・としみじみしました。(恥ずかしながら「男」として指導をされたことがあります)

こういう話をすると、嫌悪感を覚える方々もいるかもしれません。でも、私はそういうのもアリだと思っています。結果的にはそういう方々のお陰でネット生活を楽しめるのですから。

 

 ただ、男性に言っておきたいと思います。だからといって、欲望を見ず知らずの女性にストレートにぶつけるのはいかがなものでしょうか。警戒心と不快感を煽って、逃げられるだけだと思います。

 欲望をぶつけるのは親しくなってそういう可能性が出てからにしたほうがいいのではないでしょうか。

打算的な面からもオススメです。いつも欲望を出している方よりも、硬くて真面目そうな方のほうが異性に興味を持たれるものですよ?

 ←たとえば「無題」のマサムネさん。あれだけ毒舌を吐きまくっているのに熱い女性ファンが多いです。マニア受けしまくっていて、何だか気の毒になる時もありますが。強く生きてください。合掌。

 

自分は嫌われ者でいくというのなら忘れてください。でも、本当は寂しくはないですか? みんなが仲良く過ごしているのを見て、ちょっと羨ましくなることがありませんか?

というわけであくまで表面だけと割り切って楽しむのも悪くないと言っておきます。

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32.管理職について 34.「ろじっくぱらだいす」の「Web投げ銭」について