一国一城の主

サイトというのは誰かに強制されてやるものではありません。サイトオーナーというのは一国一城の主のようなものです。最終的に決定し、責任を取るのは自分です。

 

以前、とある掲示板に書いた言葉です。

趣味でつくっているサイトはどのように運営していくかは本人次第です。

 

1.知り合いだけで楽しむサイト

たとえば子供の成長を遠くにいる親戚に知らせるためにつくっているサイト。友達同士で近況を知らせあうサイト。

画像を圧縮などの技術を使って送りあうよりも、ホームページをつくるほうが簡単そうだし、何となく楽しそうです。

はっきり言うとその内輪だけが見ることしか考えていません。カウンターをつけることもあるけど、ホームページづくりの本に書いてあったから、プロバイダー・ホームページスペースで提供しているから、試してみたかったという理由でつけてみました。自分でホームページを見て、「動いた〜」と喜んでいます。自分以外だと「見た?」などと知り合いにメールを送って、「見たよ〜。凄いじゃん」と返事が返ってきて盛り上がったりします。

 

2.新しい交流をつくっていくための道具としてのサイト

たとえばメル友募集用のプロフィール中心サイト。プラス日記があったり、写真があったり。

メル友サイトに登録するときにプロフィールで書き込んだり、メールに署名につけて送ったり、掲示板などに書き込むときに使います。

ホームページをつくったほうが、文字だけのメールよりも多くの情報が伝えられます。写真を載せたりもできますしね。会員制メル友サイトなどではプロフィール用としてある程度のスペースを提供しているところ、写真を載せられるところも多いです。ただ、それでもせいぜいトップページ一枚分程度です。

ホームページをもっているというだけで何だかスゴイと言われたりします。

 

3.多くの人々に自分の作品を見てもらうためのサイト

たとえばコラムや小説を書いたり、写真集をつくったり、イラストを掲載したり。

自費出版するよりも安いコストで手軽につくれます。さらに多くの方々に見てもらえる可能性があります。

 

4.サクセスゲームとしてのサイト

 たとえばアクセス数をいかに伸ばせるかを狙っているサイト。

 本来は3のためにアクセス数を伸ばすというのが主流でした。でも、そのために多くのアクセスアップの手段などが研究されるようになると、数字を伸ばすのが目的というものも出てきます。ファミコンなどのゲームのように数字を伸ばすというのはある種の快感が得られます。

 

 どういうサイトをつくるかは本当に本人次第です。以前、私は数字だけ伸ばしても・・というようなことを書きました。でも、それはあくまで「私にとっては」です。サクセスゲームとしてのサイトというのもアリだと思うし、見ていて面白いと思います。

 ネットサーフィン記録でアクセスアップ系のサイトに「一種の人生論」と書いているように、その人の人生観がよく表われますしね。

上昇志向のある方、大好きです。私自身もかつては成功願望がとても強かったです。対人関係に対するコンプレックスを社会的に成功することで補おうとしていたのですが、そのことに気付いていませんでした。いえ、正確には気付かない振りをしていました。

今は本当に望んでいたのは違うことだったとわかっていますけどね。ただ、今でも効率重視・成果重視の部分は多く残っています。(「自分のサイトのアクセスアップを狙うよりも、多くの方々が目にするところに文章を載せたほうが手っ取り早い」と書くのはその名残です。営利目的の方々と同じ発想ですね。時間と労力を考えたら、そのほうが遥かにラクです)

 

 ただ、どういう運営をするにせよ、自分のとった行動の責任を取るのはあくまで自分です。

 インターネット上に公開する以上は不特定多数が見る可能性があり、発信した内容にたいして何らかのリアクションがかえってくる可能性があるということだけは忘れないでください。

 

身内だけが見ているつもりで書いてしまって、被害にあってしまう可能性もあります。残念ながら普通の人ならこんなことで・・と思う内容で、悪いことをしてしまう方々も世の中にはいます。家族のホームページを見て、「仲良さそうでムカツクから、いたずらしよう」「かわいいから、いたずらしよう」とか。

そういう困ったさんが見た時に実生活で被害に遭う可能性が出てくる内容(住所・電話番号などの個人情報やそれらを特定できそうな内容)は書かないほうが無難です。どうしても必要というのでない場合は。

 

アクセスアップのために宣伝の書き込みをする。特定対象について書いて、それに興味がある方々の注目を引くなどの方法もあります。

でも、自分が表現するのが自由なように、それを見た方々が反応をしてくるのもまた自由です。

 

いわゆるテキストサイト界ではほかのサイトに喧嘩を売って、注目を集めるネットバトルを行う方々もいます。

人と人が触れ合えば何らかの感情を抱くものだし、わだかまりが生じることもあります。私はお互いをより知り、交流を深めるためにも、時には言葉の拳で熱く語り合うのも悪くないと思います。現実社会ではどうしても様々なしがらみがあり、とことん本音で語り合う機会はそうそうないでしょうし。

ただ、その結果として嫌な思いをしたとしても、それはあくまで自分の責任です。喧嘩を売ったら、相手に反撃される可能性はあるし、それを見ている野次馬が変なことをしてくる可能性もあります。その覚悟をもった上で喧嘩を売ってほしいと思います。

また、他サイトの応援する場合もあくまで自分の責任です。自分のところに飛び火してきたとしてもあくまで「自分がそのことについて表現したことにたいしての自分への反応」です。応援したサイトには責任がないし、自分を応援する義務もありません。どうして応援したのに支援してくれないのかと責めるのはお門違いです。

 

もっとも、結果について嘆くのも愚痴を言うのもまた自由といえば自由なんですけどね。私は嫌いですけど。

 

「一国一城の主としてのプライドはないんですか?」

 

めちゃくちゃプライド高いですね、私。

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29.動いてしまう人々 31.オフについて