自殺衝動について2

 堂々巡りのマイナス思考がはじまったら、「とりあえず危ないところから離れる」と書きました。

 ただ、思い起こしてみれば外で「危ないところだった」という自殺衝動が出たときに必ずしも堂々巡りのマイナス思考をしていたわけではありません。延々とマイナス思考を繰り返す時間が多いのですが、常に考え続けているわけではありません。

 

 休職前は通勤して、ほかの方々と同じ仕事をしていました。規模が大きいところに勤めているとはいえ、さすがに「うつ病患者向けの仕事をする部署」というのはありません。周囲の方々は知っていました。でも、過去の日記を見ていただけばわかるのですが、「山積みの書類と格闘」しています。「うつ病患者用の仕事」をつくるほど余裕はありません。いろいろ気遣ってくださる方々もいましたが。

 「ひたすらデータを入力する(主に数字)」だけとはいえ、ほかのことを考えながらできるほど器用ではありません。正確性を求めるためか、大量にあるからか、情報漏洩を防ぐためからか。データとして登録されるまでに多くの人間が係わります。

 

 ある程度、自分に係わる仕事の流れがわかってきたときに「この流れを考えた人はすごいなぁ」と思いました。手が空いたときに試してみましたが、部分的な情報しか手に入りませんでした。恐らくほかの担当もそうだと思われます。誘惑に負けてイケナイことをしようとしても、すべての人間を説得しなくてはいけないので、誰かしらに「やめたほうがいい」と言われるはずです。

 でも、仕事をするにはとても面倒で、不便です。

「各部署が離れているので外部の方々がいるところを走り回らなければいけません。急いでいるときに外部の方と接する方々と同じ制服なので声をかけられて困ります。力になってあげたいのですが、自分の仕事以外はわからないですし。各部署の部屋を近くして欲しいです」

といつも思っていました。決められた時間にしかできない仕事だったのできつかったです。(サイトばれしているのであえて強調して書いてみます)

仕事中にカジュアルなジャケットを着るなど、「仕事をする格好としてどうよ(制服がある)」が多かったのは無頓着なのもありますが、「外部の方に声をかけられない対策」でもありました。

 

 話がそれているようですが、複線です。休職前はベランダの近くを通ると危険でした。

 

(そうだ。飛び降りよう)

 

 自殺衝動が出たときに検討と称して気を紛らしているものが目の前にあります。余裕があるときは(この高さだと怪我するだけの可能性もある。成功率を上げるためには…)などさらに検討することで気を紛らすことができました。でも、忙しいときは危ないのです。気を紛らす余裕がないので(とりあえず飛び降りておこう)になってしまいます。

 それは通勤時にも同じでした。仕事が忙しいと何となく落ち着かないカンジが残っていて、高いところや駅のホームに行くとなど同じことを思います。

 

 (防ぐためにはずっと安全な場所にいられるようにするしかない)

 

 というわけで休職になりました。

 

 ライブドアにメールなどを使うために会員登録しているとニュースのリンク集メールが届きます。本日受け取ったメールに自殺のニュースがありました。

[自殺者]7割が誰にも相談せず 厚労省研究班調査 

http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1366660/detail?rd

(2005.8.30現在掲載中。このエッセイをみたときに見られなかった方は私にメールをくだれば、保存したものを送らせていただきます)

 

 うつ病が原因であることが多そうです。私の経験では「同じ病気の方・精神医療関係者以外にいうと拒否反応を起こすことが多い」のでなるべく言いたくなかったです。

また、うつ病の認識が広がってきた現在でも揶揄する方々がとても多いです。「一般的に感情として受け入れにくいもの」は友好的でない方々、誰かを誹謗中傷することを楽しむ方々の「攻撃材料」になりえます。

お笑いブームのせいでしょうか。「毒舌を言うことをかっこいい」と思っている方々が増えているようです。攻撃すれば報復されるリスクを背負っていることを理解しているのでしょうか。恐らく実際に何らかの被害に遭わないと気づかないのかもしれません。

 ちなみに2ちゃんねるのうつ病関係のスレッドではよく書いています。自殺に関する表現は自殺を誘導すると言われがちです。でも、「共感しあうことで気が紛れる」という側面もあります。

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