「斬鉄剣」の雑文「カンリニンサンノキモチ」を読んで思ったこと

ファンというのは「擬似恋愛」をしているようなものだと思っています。

 

恋愛感情をもつ人間の心理の一つとして「相手のことが気になる。相手をもっとよく知りたい」というのがあります。ホームページオーナーにたいして「擬似恋愛」した場合、ホームページに書いてある内容はもちろん、そこから派生するあらゆる情報、さらにはホームページでは触れていない普段の日常生活などにも興味が及びます。

 

これが高じるとプライバシーの侵害につながっていく可能性があります。

 

個人としてひっそり楽しむ分にはさして影響もないでしょう。ただ、ファンは「仲間とその思いを共有したい」という側面があります。有名になってほしくない、いつまでも少数の私たちだけの○○でいてほしいという独占欲めいた感情をもつ側面もあります。でも、有名・大手の場合は既に多くのファンがついていると推定されるため、「仲間とその思いを共有したい」という側面のほうが色濃く出ます。

 

ファン自身が発表の場をもっているとその情報が広がる可能性も高いです。そして、インターネットによって一個人が不特定多数に情報を提供できるようになっています。

(ここではファンと書いていますが、アンチテーゼの場合もあります。ただ、私の持論として「アンチとファンは表裏一体」というのがあります。両者ともその対象に深い関心をもっているという意味で)

 

もちろんファン側のマナーも必要です。だが、残念ながら、すべての方々に期待することはできないのが現状です。

「恋愛は一種の病」

普段まっとうな人間でも判断力が狂います。

 

個人的なトラブルはメールなどで直接話し合えば済むこと。確かにそのとおりです。

でも、よく知っているように、メールを出しても必ずしも反応があるわけではありません。

 

私はインターネットを利用する心構えとして、「不特定多数が見る場所で何かを表現する者はそれを見た者が反応するのを受け入れなくてはいけない。ただし、どのような反応をするかは自由である」と思っています。

メールの場合ですと「メールアドレスを表記したからにはあらゆるメールを受け取る可能性は受け入れなくてはいけない。ただし、ウイルスメール・ダイレクトメールなど嫌なメールを拒否する設定をするなど自己防衛するのは自由です。また、メールを受け取っても返事を出す義務はありません」と言えます。

 

大手の場合、反応が多すぎてすべてに反応しきれないということもあるでしょう。嫌な内容であればなおさら反応がある可能性が少ないです。

こういう場合、公開質問をしたほうが反応せざるを得なくなると考えてしまう可能性もあります。

対策として、「個人情報を極力出さない。公募オフのときは不特定多数が見ているホームページ同様に気遣う。返事を出すことで公開質問を防ぐ。」などがあると思います。

 

以上、大手・有名ホームページオーナーを題材に書きましたが、一個人にも当て嵌まります。単純な比率で考えると大手になればなるほど強い関心を抱き、情報をほしがる人数は多くなります。ただ、不特定多数が見ているところで表現する以上は、誰でも(擬似)恋愛感情を抱かれる可能性はあります。

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